【米国株、ポートフォリオの見直し】ファイザーは売るかもしれない。かつてJT日本たばこを売った時にように

かぶとたいぞうです。

私は長期投資家ですから、ひとたび買った株は基本的に決して売りません。死ぬまで持ち続ける覚悟で買ったのですから。

でも、本格的に長期投資を始めてから、一度だけ持ち株を全て売った銘柄があります。

JT日本たばこです。以来、日本の株は一度も買ってません。



日本たばこを売った理由

日本たばこを売った理由は、タバコに未来がないからではありません。逆に、どんな時代になっても絶対にタバコ(ニコチン)は無くならないだろうと思っております。

現に私は今でもフィリップモリスの株を持っており、売る気はまったくありません。

では、なぜ売ったのか

では、なぜJT日本たばこを全て売ったのか。

関係者や株主には悪いですが、日本たばこの経営方針に明るい未来を感じなかったからです。多角化の新規分野も鳴かず飛ばずで面白くなかったからです。

フィリップモリスが「煙の無い社会」を目指して、火をつけて吸うシガレットを徐々に減らしたのに対して、日本たばこは禁煙活動の少ないロシアなど発展途上国のタバコ会社を次々に買収して、煙がまだ許される市場を開拓し始めました。



先細りじゃないか

でもそれらの国々でも今後はだんだん煙は嫌われるはずですから、市場は早晩先細りになるはずです。

今の世の中は、煙が嫌われているだけであり、他人に迷惑をかけない方法でニコチンを摂取するなら許されるのではないかと思うのです。

例えばニコチン入りのドリンクやガムなど口径摂取、あるいは湿布薬や絆創膏のように肌に張ってニコチンを摂取するような商品などは今後も売れると思います。

フィリップモリスとの比較

そこを積極的に開発しているのがフィリップモリスです。日本たばこもその分野の研究をやってはいますが、だいぶ出遅れています。

発展途上国のタバコ会社の買収にたくさんお金を使ってしまったからです。



禁煙(正確には禁ニコチン)は難しい

私はかつてヘビースモーカーで、タバコをやめるのには相当な苦労をしました。私はやめられましたが、多くの人はやめられないだろうと思いました。

それほどニコチンの中毒性、習慣性は強いのです。一般的な麻薬以上の精神的依存性があると言われています。

だからニコチンの需要はまだまだあるのです。

煙が嫌われているのであって、ニコチンが嫌われているわけではない

そして、今の世の中では煙だけが嫌われているのです。嫌煙であって嫌ニコチンではないのです。

日本たばこはそこに集中せず、食品や医薬品に手を出しましたが、パッとしません。どの事業も鳴かず飛ばずです。得意分野でもないのに無駄な努力だと思いました。

だから業績も傾き、とうとう配当まで減らしました。

それで、日本たばこの将来に明るいものを感じることができず、全部売ったのです。



ちなみに今の日本たばこは業績が改善している

私が売ったのは、2021年に配当が年154円から140円に下がった時で、その後は業績が回復し再び増配に転じました。

でも日本たばこの株を全部売ったことは今でも後悔していません。その分フィリップモリスの株を増やしましたから。

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本題、ファイザーの話

話が長くなってしまいましたが、ファイザー(PFE)にも当時の日本たばこと似たような気持ちを持ち始めています。

ファイザーは昔バイアグラを発明した米国の医薬品メーカーです。かつては医薬品分野の世界ランキングで1位になったこともある巨大企業です。

それが、2014年にバイアグラの特許が切れ、新型コロナワクチンでは思っていたほど儲からず、最近では「痩せ薬」の開発に2度も失敗して絶望的です。



ガンの薬

ファイザーは昨年ガンの薬の開発に強いシージェンを買収して、現在はガンの薬に集中しているようです。幾つかの抗がん剤などが発売されましたが、それもどうなるか分かりません。

米国のFDAは新薬の承認が早いですが、だからと言って効き目が証明されたとは限りません。売れるかどうかは分からないのです。

株価は長期低迷

私以外の多くの株主もファイザーの未来に不安を持っているようで、株価は長期にわたって低迷しています。

実は私の持ち株10銘柄の中で、唯一ファイザーだけが買った時の平均株価より現在株価のほうが下がっているのです。

私の狙いは配当だけですから、株価が下がっても別に気にしませんが、株価が長期にわたって低迷しているのは業績がパッとしなくて人気がないからに相違ありません。



ファイザーの配当

配当はきちんと出ているし、今年も2.44%の増配でした。

だから慌てて売る必要もないのですが、なんか面白くありません。

2.44%の増配も物価上昇率に見合ってませんので、実質は減配と同じです。日本の年金でさえ今年は2.7%増加しています。それでも実質は減額だと言われているのです。

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買う時は素早く決断し、売る時はじっくり時間をかけて熟考する

私の長期投資のモットーは「買う時は素早く決断し、売る時はじっくり時間をかけて熟考する」です。

後で売ったことを悔やんだり、売った株をまた買うようなことはしたくありません。

だからもう少し持ち続けてゆっくり考えますが、なんとなく手放すような気がしています。

そして売ったお金でペプシコとかP&Gとか、もっと分かりやすい銘柄を買い足すのではないかと思っているのです。



全て単なる私の考察

全て単なる私の考察です。自分の頭を整理するために書いたのです。だから他の人の参考になるかどうかは分かりませんし、株の売買に関しては皆さん自分の判断でお願いします。

ごきげんよう。


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